公共調達支援人材が必要な理由

入札情報を、
使える支援に変えるために。

官公庁入札の情報は、以前よりも探しやすくなっています。
しかし、情報を持つことと、公告・仕様書・契約条件を読み解き、事業者に提案できることは別です。

公共調達戦略士制度は、情報提供で終わらない公共調達支援を広げるために、支援者が身に付けるべき基礎知識と判断力を体系化するものです。

公共調達を、限られた人だけのものにしない。

官公庁入札に関する情報は、今では多くのサービスや媒体を通じて入手しやすくなりました。一方で、その情報を読み解き、事業者の状況に合わせて提案できる支援者は、まだ十分とはいえません。

案件情報を共有するだけでは、事業者支援としては不十分です。公告・仕様書・契約条件・履行可能性を確認し、参加すべき案件か、慎重に判断すべき案件かを整理できて、初めて公共調達支援になります。

日本には、多くの事業者が存在します

公共調達支援を考えるうえでは、まず日本にどれだけの事業者が存在しているのかを確認する必要があります。

中小企業庁の再編加工値

約336.5万者

中小企業庁は、経済センサス等の結果を再編加工し、中小企業・小規模事業者の数を公表しています。2021年6月時点の中小企業数は約336.5万者とされています。

中小企業の構成比

99.7%

同じ集計では、企業等全体に占める中小企業の割合は99.7%です。日本の企業活動の大半は、中小企業・小規模事業者によって支えられています。

根拠資料

  • 中小企業庁「中小企業の企業数・事業者数」
  • 総務省・経済産業省「令和3年経済センサス‐活動調査」

※中小企業庁の数値は、経済センサス等の結果を、中小企業庁が中小企業・小規模事業者の把握のために再編加工したものです。経済センサス上の「企業等数」と、中小企業庁の再編加工値は、集計範囲が異なる場合があります。

一方で、官公庁入札に関わる事業者は限られています

官公庁入札へ参加するには、案件ごとの参加条件に加えて、入札参加資格や各種登録が必要になることがあります。全省庁統一資格も、その代表的な資格の一つです。

全省庁統一資格

各省庁共通の参加資格

全省庁統一資格は、各省庁が定める物品の製造・販売等に係る一般競争・指名競争参加者の資格です。資格を付与された場合、希望する競争参加地域に所在する各省庁の全調達機関において有効な統一資格となります。

確認中

有資格者総数は公式確認中

政府電子調達(GEPS)には有資格者名簿閲覧機能があります。ただし、画面検索では表示件数に制限があるため、現時点では公式資料に基づく有資格者総数の確認を進めています。

数字は、確認できた範囲で慎重に扱います

全省庁統一資格の有資格者数については、民間の入札支援サイト等で約7万者と紹介されている例があります。しかし、当機構では、公式資料または公的窓口により確認できるまでは、断定的な数値としては扱いません。

情報提供と、支援は違います

情報提供

案件情報を共有するだけ

入札情報提供サービスや官公庁の公表データにより、案件を見つけること自体は以前より容易になっています。しかし、案件情報を共有するだけでは、事業者が参加できるか、履行できるか、契約上のリスクがあるかまでは判断できません。

公共調達支援

参加判断まで支援する

公共調達支援では、公告・仕様書・契約条件・履行可能性を確認し、事業者にとって参加すべき案件か、慎重に判断すべき案件かを整理する必要があります。

必要なのは、読み解く力です

公共調達の支援者には、単に案件を探す力ではなく、公表された情報を読み解き、事業者に必要な判断材料を整理する力が求められます。

公告を読む 参加要件・提出期限・提出書類を確認する
仕様書を読む 履行内容・数量・場所・納期・品質条件を見る
判断する 参加すべきか、慎重に判断すべきかを整理する

入札参加資格

そもそも参加できる案件かどうかを確認するため、必要な資格・登録・営業品目を確認します。

契約条件

契約期間、納期、支払条件、損害賠償、再委託、契約解除等の条件を確認します。

履行可能性

事業者の体制、経験、人員、資金繰り、地域性等を踏まえ、無理のない参加判断につなげます。

公共調達戦略士制度の役割

情報を扱える支援者を増やすための資格制度です。

公共調達戦略士制度は、入札情報を扱う支援者が、公告・仕様書・契約条件を正しく読み解き、事業者に無理のない判断を促すための知識と視点を体系的に学ぶ制度です。

目的は、単に資格名を付与することではありません。公共調達を、限られた事業者だけの選択肢にせず、正しい知識を持つ支援者を通じて、より多くの事業者が検討できる環境を整えることにあります。

公共調達支援人材に求められる姿勢

公共調達支援は、事業者に対して入札参加を安易に勧めるものではありません。むしろ、参加しない判断も含めて、適切に整理できることが重要です。

姿勢1

安易に勧めない

受注可能性だけではなく、履行負担や契約上のリスクも含めて確認します。

姿勢2

条件を読む

公告・仕様書・契約書案に書かれている条件を確認し、判断材料を整理します。

姿勢3

事業者に合わせる

事業者の規模、経験、体制、地域性を踏まえ、無理のない公共調達への関わり方を考えます。

公共調達支援の入口は、基礎講座から。

公共調達戦略士 基礎講座では、公共調達制度、入札参加資格、公告・仕様書確認、契約実務の基本を体系的に学びます。まずは基礎講座の内容を確認し、ご自身の経験をどのように活かせるかをご検討ください。